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偏差値と実際の学力との関係はこんな状態

2015.03.30

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小学校から中学校へと進むにつれて、個々の学力格差は(実は地域格差も)大きく開き、中3の時点では驚くほどのものになっています。

 例えば、中3の後期時点での数学を例にとれば、小学校の分数の概念を正確に理解している生徒は半数ほどで、一部は約分、通分ができず、反面、一部の生徒は習っていない高校の数学を、それまでの数学的な考えから推論し解くことができる生徒もいます。

 現実問題として、中3生の半数は小学校分野の学習も不十分で、中学校の学習内容がほぼ満足しているといえるのは、多く見ても上位3分の1と言った状況です。このような絶対学力は、なかなか客観的な数値として表しにくく、一般にはその実態は伝わってはいないのが現状ですが、子供達の学習に直接触れる者の多くにとっては切実な現実です。

 偏差値とは基本的には相対的なもののため、一概に絶対学力との関連は言えないのですが、これまでの経験上、中3前半に関しては概略的には次のように言えます。

◆偏差値25~35
・小学校高学年の漢字の読み書きがかなりできない。作文能力にかなり難がある。
・分数、小数の計算にかなりの問題がある。数学の文章間題はほとんどできない。
・簡単な英単語の読み書きがかなりできにくい。
◆偏差値35~45
・漢字を面倒がり書こうとしない。自分の考えを文章に表す事ができにくい。
・文字式の計算はできても、文字式を組み立てるような理論で考えていく事ができにくい。
・中1の前半の事項の、be動詞と一般動詞の使い分けがかなりできにくい。
◆偏差値45~50
・文章の読解力に難があり、込み入った文の理解は不十分。
・数学の応用力が弱く、理論構成が2段階以上の文章間題などはまだまだ不十分な状態。
・be動詞と一般動詞の使い分けにやや難がある。文法的な整理がまだ不十分。
◆偏差値50~55
・力があっても、興味本位の学習に終わっているケースが多い。根気を必要とする理論構成ができにくい。
・多少複雑な数学の文章間題や、見慣れない問題などには対応が十分ではない。
・英語は熟語力などに難があり、文法的な整理も不十分である。
◆偏差値55~65
・既習事項の理解はほどほどにあり大きな問題はないが、理解に深みがない。
・基礎力をもとにして自分で考え応用していかなければならない場合にはつまづくことが多い。
・面倒くさがり問題をしっかり見ないような事もままあり、自己中心的である。性格を多少改めることで、成績が大きく左右する。
◆偏差値65~70
・力はかなりの状態になっており、大きな問題はないが、まだどこかに甘さがある。
・式をしっかり書かないためにケアレスミスが多いとか、面倒くさがり問題をしっかり見ないとかというような事がまだある。
・あとは本人の自覚次第でどうにでもできる成績ではある。
◆偏差値70以上
・学校の成績はほぼトップクラス。学習面ではほぼ問題はない。
・学習も学校の授業だけにとらわれず、向上心を持って深く探求することもできる。
・知識を得て行く事に面白さを感じているはず。

このようなところでしょうか。

受験勉強はいつから始めるべきなのか

2015.03.30

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 保護者の方から「受験勉強はいつから始めたら良いのか」と訪ねられることが良くあります。

 建前的には、「ことさら受験勉強をする必要はない」ということで、つまり、小学校からこの方、学習の習慣づけがきちんとされており、それぞれの学年の重要事項が、ほぼ理解されているのであればそういうことであり、そうであるべきです。またそれが出来ていれば、中3の時点では、そこそこの成績を収めているはずで、確かに、特段の受験勉強をする必要はありません。

 しかし現実には、殆どの子供たちがそうではありません。現実を見て本音を言えば、学習が遅れていれば、受験までには、遅れ始めた時期からの、それと同等の時間がかかるということになります。しかしこれでは多くの場合は身も蓋もない話であり、現実的には志望校に対して、実際の相対的な位置づけはどうなのかを確認するところから始める必要があります。

 これまでの当会の実績からすれば、1年間で改善される偏差値は、平均6前後であり、特に成績が最も伸びる時期は、中2の後期から中3の前期になります。中3後期では、偏差値の伸びは小幅になります。このような結果に対して、当会は次のように分析しています。

 例えば、連立方程式の計算ができなかったものが勉強して出来るようになったとすれば、これは間違いなく学力がアップしたことになります。しかし、他の生徒も学力が同様にアップすれば、相対的なものである成績は変らないということになります。

 つまり、子供達や保護者の多くが、まだ受験を意識していない時期に基礎的な学力をつければ、成績は大きく伸び、多くの方々が受験を意識する中3後期からは、一生懸命勉強し学力をつけても、相対的な成績が上がることは困難であるといえます。また逆に、みんなが受験を意識し、それなりの学習を始めている時期に、学習を怠れば、成績はあっというまに下がり、取り返しがつかない状態になります。

 つまり、高校受験をそれなりに意識し、中2後期頃から基礎的な学力を身につければ、中3の9月頃までには平均的に偏差値6程度、高校の成績ランクで3ランクほどの成績アップが見込め、残る期間では、合否ラインぎりぎりの状態を合格を確実なものとしていくという流れになると思います。

 これまでのゆとり教育の流れの中で、保護者も子供たちも、学習への意欲が希薄になり、受験への始動が年々遅くなってきていました。多くの場合中3後期から、それどころか正月があけてからあたふたしている様子も見受けられます。これでは成績を確認し、現状維持がいいところで、ランクアップにはつながらないことは歴然です。中2後期からの、進路を意識しながら、中学生にふさわしい基礎学力を身につけることは、受験勉強というよりも、中学生の学習として当然のものだろうと考えます。

 高校受験は、子供たちが最初にぶつかる現実的な試練です。小中学校で身につけなければならない基礎的な学力をしっかりと身につけ、この試練を乗り越えられることを心からお祈りいたします。

「元服」へのスタートライン

2015.03.29

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多くの中学三年生が、高校受験という一つの関門を潜り抜け、少し大人の顔になって晴々と旅立って行きました。代わって中二生が、「元服」のためのスタートラインに付こうとしています。

新中三生は、旅立った中三生と比較すると、かなり幼く、どこか不安げです。しかしほとんどの子供は、受験という初めての荒波にもまれ、驚くほどに成長するように感じられます。

私は毎年この時期に、宮城学習会のモットーである次の言葉を、新中三生に叫びたくなります、
「大地を見つめ、宇宙を見よう」

新中三生は、「夢を見ているだけの子供」ではないはずです。しかし「現実を見つめるだけの大人」でもないはずです。この1年が、夢を現実に結ぶ第一歩になることを切に祈るものです。

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